2021年11月15日

木製まな板のお手入れ

木製まな板のお手入れ

木製まな板のお手入れ

1.木製まな板を買ったら

木製まな板を一番最初に使う時は簡単に水洗いするだけでOKです。

インターネットで「最初にオイルフィニッシュをしましょう」という記事を近頃見かけますが、基本的に、国産の桧やヒバなどの針葉樹材のまな板には必要ありません。国産の桧やヒバは元々油分が豊富で、外側から油を塗る必要はありません。海外のカッティングボードは基本的に油分が少ない硬い材木を使うことが多く、耐水性を増す為にオイルでコーティングをする様です。それを混同した記事だと思われます。余談ですが、日本の包丁は引いて切るのが基本で繊細な為、刃当たりの良い、硬さがそこそこの材木が昔からまな板に使われていますが、アジア圏も含め諸外国ではまな板は叩き切るのが基本なのでなるべく硬い木をまな板に選ぶんです。日本の包丁を海外のカッティングボードで使うと包丁が悪くなるので注意してください!

話は戻りますが、昔、お母さんが木製まな板買ってきて、「オイルフィニッシュ」なんておしゃれな事してなかったでしょ?(笑)

 

2.毎回使う前に

必ず、毎回使う前に全体を軽く水で濡らしましょう。

表面が乾いたまま使うと、食材の匂いや汚れをまな板が吸収し、洗っても取れなくなってしまいます。水に濡らすことによって、汚れやにおい移りを防ぎます。水で濡らしたら布巾で水気をおおまかに拭き取ります。

 

3.使っている最中

魚や肉など匂いや色素が強いものを切った後は都度、簡単に水で洗い流しましょう。

魚や肉などの匂いや色素が強いものを切ったまま、まな板が乾くと、匂いや汚れが洗っても取れなくなります。簡単で良いのでこまめに水で洗い流す様にしましょう。注意して欲しいのは、洗い流すときは、必ず水で。お湯を使うと汚れのタンパク質が固着して取れなくなってしまいます!

 

4.洗う時はタワシで

タワシでゴシゴシ擦り洗いするのが基本!

洗浄は、スポンジより棕櫚タワシがおすすめ。タワシの繊維が木質の隙間に入りこんで汚れを掻きだしてくれます。洗剤は匂いや色素が強い食材を切った場合は使っても大丈夫ですが、あまり使いすぎると木質の油分まで落としてしまうので、控えめに。時々であればクレンザーで磨き洗いするのも良いです。洗剤やクレンザーを使ったあとはすすぎは十分に行いましょう。また、タンパク質が固着するのを防ぐ為に、お湯は使わない様にしましょう。

5.洗浄後は必ず布巾で水気を取る

洗った後は、必ずまな板全体をていねいに乾いた布巾で拭き上げます。

洗浄はていねいに布巾で水気をふき取ります。まな板の黒ずみで悩んでいる方にお聞きすると大概の方が、この拭き取りをしていません。まな板の黒ずみを防ぐには、いかに早くまな板を乾かすかが重要ですので、必ず乾いた布巾で隅々まで水気をふき取りましょう。

 

6.アルコールスプレーで除菌

 キッチン用アルコールスプレーをまな板全体に噴霧します。

 まな板の黒ずみを予防したいなら、絶対に習慣にして頂きたいのが、拭き上げた後にキッチン用アルコールスプレーを全体に噴霧する事。まな板の黒ずみの原因はクロコウジカビ菌というカビの一種。アルコールスプレーで殺菌することによって菌の繁殖を予防できます。アルコールはすぐに揮発するので、ふき取る必要はありません。また、キッチン用アルコールスプレーはほとんどの市販品が体に害がない成分が主体なので安心です。

熱湯による殺菌方法もありますが、やけどの危険性や、洗浄時に落とし切れていなかったタンパク質が固着したり、悪臭の原因にもなりますので、アルコールスプレーを使われる事を強くおすすめします。

 

7.陰干しでよく乾燥させる

 なるべく風通しの良い日陰で、よく乾燥させましょう。

乾燥時に直射日光や温風に当て、急激に乾かせることは厳禁です。割れや反りの原因となります。風通しの良い日陰で十分に乾燥させましょう。

まな板が黒ずんでくる最大の原因は生乾きの状態が続く事です。毎回使用後に完全に乾燥させてあげると、まな板はまず黒ずむことはありません。濡れた状態がずっと続くからまな板はクロコウジカビ菌が繁殖するんです。夜使ったまな板が翌朝に乾燥しているか、といえば、答えはNO。濡れた木が一晩で完全に乾燥することはありません。表面的に乾いた様に見えても、木質の内部は濡れたままです。短くても乾燥させるためには、24時間は必要です。ですので、まな板は2枚準備して交互に使う事がベストです。

また、乾燥する際に下の写真の様にフックで引っ掛けると接地する部分が無く、乾燥が早まりますよ。